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五曜連舞
五曜舞とも呼ばれるこの舞は、壬生の祭礼で五曜星によって奉じられる舞踊である。
独舞5番、双舞10番の合わせて15番からなる舞で、比和舞、相生舞、相剋舞の3部に分けられる。
比和舞と呼ばれる独り舞から始まり、続いて常に2人で舞う相生舞、相剋舞へと途切れることなく移行する。
多分に呪術的な意味を持つ舞踊で、比和舞で木火土金水の五気を高め、相生舞で更に盛んにし、相剋舞で治めるという構成になっている。
また、やはり呪術的な意味から、衣装や小道具などには厳格な決まりがある。それは特に色などに顕著に表れている。
〔比和舞〕
五曜連舞の最初の1番から5番を比和舞と呼ぶ。
1番目:木の五曜星 採りものは榊の枝
2番目:火の五曜星 採りものは火のついた笹
3番目:土の五曜星 採りものは幣
4番目:金の五曜星 採りものは鋼の太刀
5番目:水の五曜星 採りものは扇
の順で舞われる。
〔相生舞〕
五曜連舞の6番から10番を相生舞と呼ぶ。比和舞の5番目の水の五曜星の舞の終わりに木の五曜星が加わり、そのまま相生舞(6番目)へと移行する。6番の終わりに水の五曜星が抜け、替わりに火の五曜星が加わって7番目となる。この要領で10番まで務める。
6番目:水生木⇒水の五曜星と木の五曜星
7番目:木生火⇒木の五曜星と火の五曜星
8番目:火生土⇒火の五曜星と土の五曜星
9番目:土生金⇒土の五曜星と金の五曜星
10番目:金生水⇒金の五曜星と水の五曜星
の順で舞われる。採りものは扇と鈴。
相生舞は2人の舞手の調和が見所となる。
〔相剋舞〕
五曜連舞の11番から15番を相剋舞と呼ぶ。相生舞の10番目金生水の舞の終わりに金の五曜星が抜け、替わりに火の五曜星が加わって相剋舞(11番目)へと移行する。以降、相生舞と同じように舞手が交代して15番まで務める。
11番目:水剋火⇒水の五曜星と火の五曜星
12番目:火剋金⇒火の五曜星と金の五曜星
13番目:金剋木⇒金の五曜星と木の五曜星
14番目:金剋土⇒木の五曜星と土の五曜星
15番目:土剋水⇒土の五曜星と水の五曜星
の順で舞われる。採りものは扇と剣。
相剋舞は2人の舞手の対照(コントラスト)が見所となる。
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